2001年7月16日 作成
鉾田駅は、鹿島鉄道という私鉄のターミナル駅です。平成12年度に「関東の駅百選」に選定されました。そんなに素晴らしい駅ならば、停車場線を踏破するついでにぜひとも訪れたい、というのがそもそもの動機でした。2001年7月10日に停車場線ぶらり旅を実施しました。
さっそく、JR石岡駅から鹿島鉄道にのりかえました。当然のように1両編成のディーゼルカーです。午後1時ころでしたが、高校生がかなり乗り込んでました。列車の中で制服の(たぶん学校指定の)ソックスをいきなり脱ぎだしてルーズソックスに履き替え始めた女子高生もいて、かなり豪快な気分にさせられました。
県道鉾田停車場線の周辺地図。鉾田駅から東方向へ延びる黄色い道が県道341号(鉾田停車場線)です。
また、その少し北側を東西にクネクネしながら通る緑の道が県道8号(小川鉾田線)です。
さて、列車は鉾田駅に到着。私が乗ってきた列車を記念撮影。
線路はこのあと車止めにて終了となります。なんだかとてもいい雰囲気を醸し出しているホームでした。
さて、駅から目を転じて、停車場線踏破を始めよう。
県道認定調書によると、駅前の「鉾田駅前タクシー」あたりが起点のはずなのですが、マップルやMapFanではもっと西側から始まっているように書いてあります。正直言って正確な起点はよくわかりませんでした。
その鉾田停車場線で唯一見つけたオモロイ看板。
このキャッチコピーを考えた人は偉い。
特にヘキサも見つからないまま、鉾田停車場線の終点である「旭橋」の交差点にやってきました。
またこの路線もヘキサがなかった…。なんだか県道に1本もヘキサがないと残念な気分になります(他の都道府県から見たら贅沢な悩み?)。
その終点の交差点の角に「公衆トイレ」がありました。
トイレ付きの県道起終点というのもなかなかオツなものだ。
というわけで、あっという間に鉾田停車場線は完歩してしまったので、せっかくだから街をブラブラしながら、他の県道を探索してみることにしました。
しかし、市街地のなかで県道であるはずの道路には、全くといっていいほどヘキサが立っていませんでした。出発前の予想では、「鉾田町のような歴史のありそうな街には文字ヘキサがウジャウジャあるのではないか?」という期待があったのですが、見事に外れてしまいました。
要所の交差点には、県道番号入りの案内板もあったのですが、どうも手持ちの地図と合致しない。なんだか噓だらけの案内板という気がしないでもなく、疑惑は次第に深まっていきました。
疑惑の極めつけがこの2枚の案内板。同じ交差点の案内板を北側から(写真上)と南側(写真下)から撮ったものですが、県道の番号が違ってる。
しかも「18」も「110」もいずれも実は噓で、本当は「8」(県道8号 小川鉾田線)であるはずなのだが…。
あまりに気になるので、ここで交差点を曲がって「県道8号であるはずの道」を歩くことにしました。
交差点を曲がるとすぐ、鉾田川にかかる橋「鉾田橋」があります。この橋、なんとも奇妙なデザインをしています。橋の欄干には以下のように書かれていました。
鉾田橋愛称: Hokota Navel゠ホコタ・ネイヴル(鉾田のおへそ)
鉾田川は、古き昔、産業の集積地として交通の中心であった。清き流れは町民の心をうつす鏡であり、生活に密着して今日ある。
鉾田橋は町の中心に位置し、「渡す、結ぶ」という機能と共に、歴史的背景からみても町のポイントとしての意味合いが強い。
「おへそ」は身体の中心、そして、誕生の原点である。愛らしいこの橋も又、鉾田町未来創りの新しい「おへそ」として息づき始める。
うーんなんだか、感慨にふけったらいいのか、笑っちゃったほうがいいのか、対応に苦慮する文章だ。
美しい鉾田川の流れ。太古の昔には、この川で人々は洗濯したり炊事したりしてたんだろうなあ。
このあと県道8号(小川鉾田線)をしばらく歩いたのですが、マップルの地図どおりに歩くと(冒頭のMapFan地図もマップルと同じ県道の色分けです)なんだかとんでもない道になってしまい、疑惑はますます深まるばかりなのでありました。
そんなこんなで約3時間、停車場線ヘキサも見つからず、疑惑はいくつか残したままですが、鉾田町を満喫したぶらり旅でした。(おわり)