GO SOUTH! — 1991 Summer —
A Journey with Yamaha FZR250.
朝、福江駅で出発前にFZR‐R氏が写真を撮った。オレはフィルムをきらしていたので撮れなかったから、彼に写真送ってくれるように頼んだ※(1)。
3人で壇の浦に行ってからいよいよ関門海峡を渡った。最初は2人はトンネルで行くつもりだったらしいが、壇の浦から見た橋があまりにきれいだったのでその橋で渡った。ほんとにあっという間だった。九州に上陸したのだという実感があまりわかなかった。
門司港インターでカタナ氏と別れ、FZR‐R氏と2人でパンを買って、めかり公園で食った。そして「じゃ気をつけて」つって別れ、またひとりでの旅になった。
R198(門司〜門司港)は、このツーリング2本目の微細国道踏破。目視では200メートルないように感じた。でもたった1つだけ標識があったのでもちろん写真とった。このツーリングが始まってから日に日に国道オタクにのめりこんでいく自分がこわい※(2)。
そして海岸沿いの工業地帯を通るR199も全線踏破して、午前10時30分、博多駅着。ウロウロしてたらゲームセンターがあったので思わず入って少しやってしまった。
午後1時に博多を出て、途中昼メシ食ってからR202を西へ向けて走ったが、渋滞がほんとにひどかった。ロー→セカンド→ニュートラルのくり返しでだんだん眠くなってきて、そのうちほんとに意識がもうろうとしてきて「ダメだマジでやばい」と思いR202を少し外れて住宅地の中の空き地らしき所でバターン。結局3時間位そこで熟睡した。
午後5時、女性の話し声がしたので目が覚めると、どういうわけか空き地と道路を挟んで反対側の民家の庭でオレは横になっていた。目の前に犬小屋があって犬がこっちを不思議そうに見ている。話し声はその家の玄関から聞こえる。どうやら「この人誰だろう」と話しているようだ。空き地は日光が直に当たって暑かったのでおそらく眠ったまま本能で日陰へ移ってきたのだろう。このまま起き上がると女性に気味悪がられそうなのでそのまましばらく寝てるフリをせざるを得なかった。そして女性のうち1人が帰ったのを見計らってその場を立ち去り、バイクに戻ってまたR202を走り出した。
唐津に午後5時40分着。唐津駅の待合室で休んでたら、そばにいた女3人(見た目18〜19歳くらい)がとんでもない会話を始めたのが聞こえてきた。(以下その要旨)
「ユカリはねー、すっごい好きもん。こないだしたでしょー、ナンパされた話。それで、あたしが京都から来たやつとして、ユカリがだれだれとして、終わってからじゃあチェンジだとかいってチェンジして、あたしは朝キツかったからもう寝ちゃったんだけど、ユカリは今度もうひとりのデブのやつともして、そうやって朝までずっとだったんだって。」
オレは聞こえないフリをしながら心の中で「ヒエーーー」と叫んでた。他にも大勢の人がいるのに、駅の待合室で大声でそんなことしゃべるか普通? 九州の人間はこんなにオープンなのかとあきれを通り越して感心してしまった。オレはもうこれ以上聞きたくなかったのでそそくさと駅を出てきた。そのあとFZRを超ブッ飛ばしてR202まで戻ったのはいうまでもない。唐津という町をオレは一生忘れることはないだろう。
今日の宿は山本駅。筑肥線と唐津線の合流駅だからけっこう汽車は多い。でも住みごこちは非常にいい。
本日の走行距離: 192km。